悠々自適の株式投資

あわてず、さわがず、ゆっくりと(負けない・欲張らない投資)

そーせいとラクオリア

1月5日、アッビィからⅯ1、M4のムスカリン作動薬プログラムの研究開発権・販売権がそーせいに返還された。
ムスカリンプログラムは、アラガン社に一時金125百万㌦、総額マイルストン3,165百万㌦、研究開発支援金50百万㌦(その後、55百万㌦に増額)で導出したもので、2018年9月に起きたサルでの毒性問題で開発を中断していた。
先般、M1受容体作動薬のPhase1試験結果の論文の要約を発表したが、そーせいはバックアップ化合物を含め自信を示していて、今後他社に導出を目指すとアナウンスがあった。

統合失調症認知症で、効果のある薬物の創出はむづかしいと言われていて、そーせい株価下落の原因はまさにサルの毒性問題だった。
このアナウンスでヘプタレスStaR®技術への信頼性が疑われ、分割前20,000円あった株価は見る影もなくなった。
この後、ピーター社長の退任、田村社長の復帰、中期目標の変更などがあり、一昨年あたりからジェネンテックや武田、アッビィなどに導出をすすめ、技術の信頼回復に努めた。
ここ数年、そーせいと世界大手製薬会社との間では、高額な契約が成立していて、ヘプタレスStaR®技術の高さを証明している。
田村社長は、信頼された技術力を背景に本気で時価総額数兆を狙っている。

いまの株価は再構築後の株価なので、ムスカリンプログラムの返還は資産の増加とみられているのか株価は上昇している。
1,960円の株価は、4分割前の8,000円に相当し、ファイザーが株主になった頃の株価にようやく戻れた。
ここまでは長かったが、これでスタートラインに立てた感じだ。

個人では、日米でいちばん投資額の大きいのがそーせいだ。
ほんとうは、そーせいに全財産を注ぎ込んでみたい衝動に駆られるが、ちょっと怖くてさすがにそれはできない。
欲には切りがないし、株数はそれなりにあるので良しとしておく。
まだまだ先が長く、山も谷もありそうだが、辛抱強く待ちたいと思う。

ラクオリアも、谷社長が1,000億の時価総額を目指すと言って久しい。
一度3,000円近くまで上昇したが、実力不足で萎んだ。
いまも株価は低迷したままだが、ラクオリアには、逆流性食道炎の治療薬テゴプラザンという大きな武器を手にしている。
韓国での販売は好調だ。
未確認情報だがサブリース先の中国で、承認申請したらしい。
Phase3終了へと工程が進み、あとは来年の承認を待つのみとなった。
中国は市場規模も大きく、期待が持てる。
それに、今年は日米欧の導出の期待が膨らむ。

ラクオリアの魅力は時価総額が220億円と小さいことだ。
テゴプラザンの売上ひとつで1,000億の時価総額は夢ではない。
ただし、増資の心配もついて廻る。
増資での株価下落も、覚悟する必要もある。
導出の早いことを願うのみだ。