悠々自適の株式投資

あわてず、さわがず、ゆっくりと(負けない・欲張らない投資)

脱炭素・プラグ・パワー半数売却

昨年の秋にプラグ・パワーを15.12㌦で買った。
ヨーロッパや中国はCO2排出基準に厳しい政策を取っていて、米国もバイデン氏脱炭素銘柄はすでに高くなりつつあった。
プラグパワーは、クリーンな水素経済の構築を目指し、水素燃料電池システムの設計と製造をしている企業だ。
ネット通販のアマゾン・ドット・コムや小売りのウォルマートなどに燃料電池フォークリフトも供給している。
1月6日に韓国SKグループと資本・業務提携を結ぶと発表し、好感した買いが集まり、このところ株価が急騰していた。
「事件は売り、事故は買い」というが、業績の供わない急騰も、急落を経ていずれはふさわしい株価に収斂する。
プラグパワーの業態は、CO2削減という数十年に渡る息の長いテーマのど真ん中銘柄だが、如何せんピッチが速すぎる。
売上予想をSBI証券の財務詳細でみると、21年は41.93%UP、22年は36.14%UPと著しい成長だが、株価が一気に3~4倍になる要因は見当たらない。
赤字幅も縮小の気配はあるものの、黒字は遠そうだ。
株で10倍を待つのも一つだが、堅実な利益確定も必要と思う。
現金が枯渇してきたこともあり、利益確定を選び思い切って半数売却した。

もうひとつ脱炭素銘柄のブルーム・エナジーは、2018年秋のIPOだ。
天然ガスを化学反応させることで発電させる燃料電池を開発、データ・センターや病院に「どんなことがあっても停止しない電源」を供給することを目指してきた。
アメリカではグーグル、AT&TウォルマートAdobeなどの大手企業、日本でもソフトバンクと提携して福岡M-TOWERや慶應義塾大学が導入している。
株価は2018年のIPO時には30㌦を超えた場面もあったが、如何せん赤字体質の改善が見られず株価は低迷、2019年には5㌦以下まで低迷した。
売上は、2017年365億㌦、2018年632億㌦、2019年785億㌦、2020予想795億㌦、2021予想978億㌦となっている。
赤字幅も2017年は-75.58%だが、2020年は-19.63%、2021年には一けた台の-6.79%まで毎年改善され、22年度以降黒字が期待できる範囲まで来た。
株価も水素関連として見直され、36㌦まで回復した。

かのウォーレンバフェットも、衰退産業で優秀な企業に投資するよりも、たとえ鳴かず飛ばずの企業でも、成長展望の描ける産業に投資した方が良いと言っている。
今後増える電力需要の80%を再生可能エネルギーが充足すると言われ、太陽光発電風力発電、そして燃料電池が期待されており、これらの需要は急速に高まっていくものと推測される。
その中でも、水素はニッチから主流に移行し、水素発電は非常に重要な役割を果たすものと想定されていて、プラグパワーとブルームエナジーには大いなる期待がある。
プラグパワーは半分になったが、ブルームエナジーと共に、その行方を見届けたい。