悠々自適の株式投資

あわてず、さわがず、ゆっくりと(負けない・欲張らない投資)

中国リスク(NIOとシャオペンを売る)

SBI証券から提供されるバロンズ誌を時々読む。
字は細かいし、専門的だし、とても読みにくいのだが、時々、思い出したように読んでいる。
バロンズ誌は、銘柄選択にも役立ち、昨年テスラ記事を読み、投資したら結構な利益をもたらしてくれた。
よく読みさえすれば、有益な情報源となる。

今回は中国EV自動車リスクについてだった。
以前、日経新聞で、中国は環境面の懸念を理由として、2035年までに中国国内で販売されるEV自動車の割合を50%に引き上げるという報道があった。

一見、中国のEV自動車市場は有望に見えるし、事実、NIOやシャオペンの株価も鰻登りだった。
しかし、バロンズ誌では、中国のEVメーカーは、業界、政府、市場に関する複数のリスクがあると言っている。
内容は
① 中国政府の補助金は、減少していて、将来、終了する可能性があること。
② EV業界の競争が激化していること
③ 米国の基準に満たない会計慣例を採用している中国企業上場廃止する法案が議会で可決されたこと。
④ 米国GMとフォードの時価総額は610億㌦、380億㌦に対し、NIOとシャオペンの時価総額は580億㌦、350億㌦と株価が割高。
というようなことを挙げている。

米議会で中国企業の米国上場を3年以内に廃止する法律が最近制定され、トランプ大統領の署名を待っているという。
予てより、米中貿易摩擦の激化は知っていたが、ここまでとは思っていなかった。
大統領選挙は、過激なトランプ氏から常識派のバイデン氏に代わる可能性が強かった。
中国政策は、緩和されると踏んでNIOとシャオペンを買った経緯があるが、そんな甘いものではなかった。
「知らぬが仏」だったな。

バロンズ紙面の締め括りには、中国のEVの野心は壮大であり、利益をもたらす大きな可能性がある。投資家は、これらの企業の株式をより割安な買い場で購入する時が来るだろうとある。
要は、11月に30%下落した株価は、更に安くなることを示唆するものだった。
信じるか、信じないかは個々人の判断だが、そんなことで、先週、残すつもりだったEV自動車のNIOとシャオペンを売った。

中国株にはアリババを始め、JDドットコム、バイドゥなど投資に値する企業が結構ある。
今後、中国株を買おうと思ったら、元を買い香港市場に行った方がいいかもしれない。
ただ、何が起きるかわからないから、中国にはいかないと思う。