悠々自適の株式投資

あわてず、さわがず、ゆっくりと(負けない・欲張らない投資)

ステムリム

ステムリムが、過去2日間ストップ高を付け、昨日933円でストップ高のあと795円で引けた。
株価は需給で決まるものなので、来週の株価の行方を占うようなことは出来ないが、サンバイオのケースに似てきたように思う。

サンバイオは慶応大学では超有名な岡野教授の協力のもとで起業、再生医療治療薬の研究開発で慢性脳梗塞や外傷性脳損傷の治験を日米で実施している。
東証マザーズに2015年5月、ちょうど5年前に上場した。1,500円の売り出し価格に対して、確か700円くらいで低迷した時期が長かったように記憶している。
治験が進むに連れ徐々に値を上げ、一時は10,000円を超える値を付けた。
しかし、慢性脳梗塞治験で主要項目の達成に満たなかったことで、現株価となった。
サンバイオに対する専門家の評価は高かったので治験の成功を疑わなかったが、結果は厳しいものだった。
医薬品が上市に至るまでに競合他社に加え、3フェイズの難関が待ち構える。
効果の有無はわかりやすいが、株価は天国と地獄の差がある。

今年の4月に塩野義がステムリムの株式取得を5.44%から8.42%まで進めたことを頼りに、買い増しをしてきた。
株価上昇時には利益の確定も考えておかなければならないが、まだまだ株価は安い。
最低でも、幻となった当初のIPO目標価格3,000円を目途にしている。
まだまだ、先は長い。
当面は、表皮水疱症の承認申請や急性脳梗塞のフェイズ2の結果を見守りたい。

下記はモーニングスターの投資評価の一部を記載したもの。夢を見させてくれる内容だ。

ステムリムの再生誘導医薬は、生体内に存在する間葉系幹細胞を損傷組織に集積させ、組織や臓器の再生を誘導するもの。現在主流である再生医療は培養した幹細胞や幹細胞から構築した組織などを移植する細胞治療だが、再生誘導医薬は全く異なり投与するのは工業生産可能な化合物医薬品。それが本人の幹細胞を動員するため、免疫拒絶がない。化合物医薬品であることから品質管理もしやすい。工業的な計画生産や輸出などにも適しており、世界展開もしやすいというメリットがある。
現在、研究開発が最も進んでいるのは、表皮水疱症、脳梗塞心筋梗塞を適用するパイプラインだが、同社が活用する外胚葉性間葉系幹細胞は様々な症状へ適用拡大が見込まるポテンシャルを有している。(モーニングスター