悠々自適の株式投資

あわてず、さわがず、ゆっくりと(負けない・欲張らない投資)

ラクオリア買い増し

ところ変わって日本では、東芝に次いでラクオリアが株主提案で揺れていた。
昨日の株式総会で、株主提案がとおり、旧経営陣は総退陣となる。

前の社長の谷氏は、3年ほど前に時価総額1,000億円をぶちあげたが、その後、毎年といっていいほど、業績の下方修正を繰り返したことから株主の信頼を失い株価は低迷、昨日までの時価総額は220億円に過ぎない。

谷氏在籍中に、犬の動物薬が米国とEUで販売開始となった。
また、胃食道逆流症に適応したtegoprazanは韓国にて売上を伸ばし、来年には中国やメキシコ、ブラジル、ベトナムなどへの販売が始まる。
今年度から、売上を10億円台から20億円後半まで伸ばし、安定的に黒字に定着する予定だ。
その他、旭化成を通じてイーライリリー社にラクオリアの得意とするイオンチャネル技術からP2X7受容体拮抗薬を導出したり、子会社のテムリック社が、米シロス社に導出した血液腫瘍剤タミバロテンもフエィズ3まで進むなど、未来の収入源に繋がる治験も順調に進んでいる。

ただ、見ていると谷氏以下、役員はラクオリアの株を所持しておらず、サラリーマン気質で動きが緩慢だった。
会社の現金がなくなると財布がわりに増資を繰り返し、会社としての年間目標も単なる努力目標で、やるんだという気概が見えない。
株主からのメールや意見も無視、慢心的な会社経営に業を煮やしたのが筆頭株主の柿沼氏だった。
筆頭株主の柿沼氏のブログは、10年前から読んでいて、その書き方から、人物像はある程度わかる。
分析力に優れ頭脳は明晰だが、言葉には謙虚な印象がある。
私も、長いあいだファンとしてブログを読ませてもらっている。
当然のことながら、ラクオリアの投資歴も長い。
問題意識の低い経営陣に愛想を尽かし、経営陣を総取替えした株主提案を総会に出したのが、ここ最近の動きだった。

昨日の株主総会での議決で、柿沼氏の意中の竹内氏が新社長にな選出され、柿沼氏も経営陣に加わったことで、風通しの良い経営になることを期待できる。
あとは、新経営陣が事業計画を見直して、黒字の計画を維持できるようであれば、現在の株価は安いかもしれない。

時価総額220億円、現株価は1,000円ちょいだ。
谷社長の言う時価総額1,000億だと、株価は約5,000円となる。
同じ黒字転換をしたシンバイオは430億円。
スケールではラクオリアのほうが魅力的。
なので、少なくとも、最低でも500億円は行って欲しい。

長期株価目標は5,000円だが、2,000円を当面の目標にする。
そんなこともあり、余裕のある㌦を円に換え、ラクオリアを追加買いした。